ミッドウェー海戦で一番の問題なのは空母4隻を失ったことだろう
別にミッドウェー島占領できなくとも、米空母撃滅ができなくとも正規空母が残存するとその後の戦略・戦術が大きく変わる

まず戦略レベルを考える。日本は米国と豪州を分断し豪州を連合国から脱落させ講話に持ち込む戦略だった(FS作戦)。史実では空母4隻撃沈ににより、FS作戦をあきらめ、ポートモレスビー攻略を優先、喪失した空母の穴を埋めるため航空基地を作っていくことになった。特にミッドウェー海戦で出撃→戦死となるはずだったパイロットが出撃前に空母から離脱したため、熟練パイロットが多数生存していた。そのための基地があのガダルカナル飛行場なわけだ。史実ではウォッチタワー作戦によりこれは米国に奪われ、消耗戦の果てに戦争自体が攻守逆転する。しかし、作らないものは奪われない。ミッドウェーで空母が残存すればガダルカナルが起こらない可能性が高くなるのだ。戦争は新たなるステージにいくだろう。
戦術レベルでは空母4隻撃沈のショックから、その後は開戦時のような積極策はとられなくなる。ガダルカナルを巡る争いでは勝ったり負けたりしながら、結局撤退するわけだが要因として戦力の逐次投入がある。つまり選択と集中をやってしまうと全滅の恐れがあるというミッドウェーのトラウマが日本軍を縛ったわけだ。
ちなみにミッドウェーで負けても、ガダルカナルを抑えた後、講話というのは日本の戦略にはあった。米国を講話を受け入れるかどうかは別にして日本海軍としてはここを着地点にしていたわけだね。何故って?天皇がそれを望んでいたからだよ。何故戦争を終わらせることができなかったのか?というのは日本側の立場からすれば負けた戦いの後終わらせるのが嫌だったってこと。一撃講和論というのがあるのだが戦争全体では負けてても局地戦で勝って、その局地戦の、戦勝気分で終わらせればトータルで負けてても世論は納得しやすい。というもの

ー続くー

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